『ありえない二人』/山田ユギ

ありえない二人 (バンブー・コミックス 麗人セレクション)

ありえない二人 (バンブー・コミックス 麗人セレクション)

感想を書くのが遅くなりました。
●ありえない二人
鞄職人×Webデザイナー。高倉KEN的な不器用攻がツボな人におすすめしたい一品。確かによい作品なんだけど、何か印象が薄い。


ああ爆弾
本来ならこれは表題作になるところだと思う。圧倒的に面白い。面白すぎる。最高。非の打ち所がない。個人的にこのころの山田ユギはノリにノりまくってると思う(いや、ほんとはな難産で大手術のすえに生まれた作品なのかもしれないですけど)。受と攻のモノローグ並列とか、攻の妄想シーンと現実の連鎖とか、テンポよく読めすぎてあああまじでまじで素晴らしいいいいいいいいいいいいいいいいいい。ユギたんはボーイズラブ界の宝!!! マスターに恋する脇役の存在もいい味出しまくってる。ボーイズラブ的に萌えなシーンも満載で、ほんとにいい作品だと思います。バー「鬼」で隠れてキスするシーン萌えええええええええええええええええええええええ。


●死ぬまでにやっておきたいこと
この話も超好き。短編として完璧だと思う。攻キャラが受たんを引きとめてキスするシーン萌ええええええええええええええええええ。終わり方も好き。


●檻
シリアスっぽい話。ユギたん先生の持ち味を考えると、個人的には今ひとつかも。でも綺麗にまとまったいい話です。



どうでもいい話しかもしれませんが、私は「山田ユギのノッてる度」を受キャラの暴力性ではかっているかもしれません。この単行本でいえば、『ああ爆弾』『死ぬまでに〜』がノッてる時期、『ありえない〜』『檻』がおとなしめの時期、ということになります。最近のユギたん先生の受キャラは比較的大人しい人が多いように思うのですが、永井さんばりに攻にアッパーカットをくらわせたり、マスターばりに攻のスネ毛をひきちぎったり、ユギたんの受キャラには雄雄しく生きて欲しいものです。昔は「山田ユギの特徴といえば暴力的な受だよね」くらいの勢いだったように思うんですよね。