『華麗なるフライト』/遠野春日

華麗なるフライト (キャラ文庫)

華麗なるフライト (キャラ文庫)

ぎゃ〜!ま、まぶしー!なにこのセレブリティー〜〜〜〜っ。
一体全体、なんなんですかこのセレ部たちは。某エビリティよりはるかにセレ部ですよ、この攻と受。まさかここまでのセレ部っぷりだとは思いませんでした。はぁ〜。ボーイズラブってすごい。

本書のテーマは大企業の若手幹部社員×副操縦士の急接近☆ドキドキLOVE。
ある日攻がふら〜っと訪れた映画館で、美貌の青年とお近づきに。「もう一回あの受たんに逢いたいにゃ〜」と攻が熱望しているところに、にゃんと仕事の場面で運命的な再会を果たしてしまうのです!それから攻のジェントルかつ強引なモーレツアタックは続き、とうとう受たんは陥落してしまうのですが……。
意地っ張りな受たんがようやく自分の気持ちを認めるシーンが面白いのです。 例のものでさんざっぱら盛り上がった後、「はじめてのセックスで意気投合」と地の文で語る遠野先生のセンスもおかしいのですが(意気投合という表現は初めて聞きました。相性抜群とかならまだしも)受が「ああ、もういい。……もういいです」「あなたが好きです。僕をどうにでもしてください」とか言い出すんです。変なの〜。変な告白…。でもなんか可愛いとおもいました。

麻々原絵里依先生の挿絵は嫌いではありませんが、いろいろ長い。いろいろ長すぎると思います。それだけちょっと気になるかにゃ〜。そういえば、本書にも参考文献がきちんと掲載されておりました。先日の『SASRA』といい、BL界もようやく一般書の文化を取り入れるようになったのでしょうか。参考文献はやはしきっちり載せておいたほうがいいと思います。

攻の甲斐甲斐しさ、ジェントルぶりもさることながら、「いいツンデレを読んだわい。」、そんな満足感でいっぱいになる1冊でした。