『その唇に夜の露』/深井結己

その唇に夜の露 (花音コミックス)

ハリー・●ッターを見てたら、ゲイリー・●ールドマンが男と抱き合うシーンがあってちょっとハァハァしてしまいました。いいですよね、ゲイリー・オー●ドマンって。

まあそんなことはいいとして今日はこのマンガの話をします。雑誌でちょくちょく読んでいた作品だったので、この機会に頭から読みたいと思い購入。表紙も丁寧でいい感じ。
前にバンブーコミックスでこの人の作品を読んだときにも「びみょうかも…」と思ったけど、うーーーーん、これも非常にびみょうな味わいを持った作品。とりあえずボーイズラブを読んでお手軽な幸せを得たい人にはおすすめできませぬ。書き下ろし＆あとがきの四コマを見ると、ふつーのほのぼのカップルになれたようですが、どーも私の中の「もえ〜」モードが発動しませぬ。なんでなんだろう。シリアスだからもえにくい？確かにこの作品、強姦シーンが複数あったり、それなりにシリアスです。つーか復讐劇な時点でかなりシリアスです。でもシリアスでも萌える作品は萌えるじゃないですか。なんか私の萌えないポイントがあるんだろうな〜、と思ったんですけど…。思うに、絵のタッチ？書き込みの少ないあっさりとした絵なので、あまり重いトーンが合わないのかも。でも濡れ場は結構きっちりあって、性器の描写がリアルなのが、なんとも私を複雑な気持ちにさせます。うむむむむむ…。

あとは気になったのは、タイトルにある「唇に夜の露」ですが、これは受の中にある、攻の表情の一番印象的な記憶なんですな。攻の唇に夜露がきらきら綺麗だった…みたいな。でももっと印象的なシーンがこのマンガにはたくさんあるんですよね。だから夜露きらきらのシーンが埋もれちゃってて、どーもタイトルが生きていないように感じなくもなかった。というよりタイトルにするほどのエピソードではないように感じてしもうた。

画的に一番好きなのは、最終話の扉でした。シーンとして一番好きなのは、二度目に攻が受の運転するバスに乗り込んできて、攻が乗客のラストワンになったとき、受がドッキンドッキンしちゃうところですかね。攻が受に近づいてくるシーンに緊迫感があってよかったです。

一番新しいのは、さりげなく受の脛毛を描写している点かもしれませぬ。その心意気は★５つだが、内容的には★２つ。