『歯科医の憂鬱』/榎田尤利

歯科医の憂鬱 (キャラ文庫)

歯科医の憂鬱 (キャラ文庫)

おそらく、榎田先生は、私が一番長い間読み続けているBL作家。これまでいろんな作品を読んできたけれど、榎田作品のなかではこれが一番好きかも知れぬ。単純に好きじゃ。こういうセオリー通りの話の展開が好きじゃ。こういう攻が好きじゃ。こういう受が好きじゃ。こういう年下攻が好きじゃ。挿絵の雰囲気が好きじゃ。なんか、不満がないんじゃ。なにもかも好きなんじゃ。
猛烈な勢いで続編が読みたいのだけれど、それはふたたびこのまったりほのぼのな世界でゆるゆるとBL的快楽を味わいたいからであって、別段「続きを読まねば死んでまう」ってなモンでもない。なんかゆったり構えつつもBL的快楽を与えてくれるこの作品が好きだ。続編超読みてぇ。『ゆっくり走ろう』も良かったなぁ。個人的に『ギャルソン〜』がイマイチで、ついこの作品を読み返してしまった。それにしてもこういう作品を120パーセント楽しみ切れる私って、本当に心底BLが好きなんじゃろうなぁと思う。