『是 -ZE-』1〜3巻/志水ゆき

是-ZE- (1) (ディアプラス・コミックス)

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是-ZE- (2) (ディアプラス・コミックス)

是-ZE- (2) (ディアプラス・コミックス)

是-ZE- (3) (ディアプラス・コミックス)

是-ZE- (3) (ディアプラス・コミックス)

ラブストーリー王道ど真ん中系の『LOVE MODE』と違って、今作はファンタジックな設定が生きた独特の世界観のあるお話。ただし、この作品もバラエティーに富んだカップリングのお話をうまいことまとめた、そこそこの長編になるのは変わらない予感。それが志水先生の持ち味か。
なんとなく志水先生には「優等生作家さん」というイメージがある。なんでかは分からない。カップリングの傾向その他がきちんと王道に沿っているからかも知れない。あと攻の基本スタイルが受たんにゾッコンLOVEの辛抱たまらん妄執ハァハァ系で、これが私の思う「ボーイズラブの王道」とブレないからかも知れない。この作品の攻もそういうにほひがする。だから、辛抱たまらん系の攻がお好きな貴女はトライする価値アリアリ。そして「お前、俺のもんになれ」とか出会い頭に宣言しちゃうタイプの強引グマイウェイな攻様がツボなそこの貴女はマストバイな一品かと。

私は志水先生の作品は王道だと思うし、大抵面白く読めるんだけれど、出てくる人物出てくる人物みな美形でホモなのには最近正直参ってる。なんでだろ。美形キャラがバァーーーンと一堂に会して、その上全員ホモだったりすると「きゃーやめてーーー!別に全員が全員ホモじゃなくてもいいからァ!!」とミョーにいたたまれない気持ちになってしまう。オレももう年か。キラキラホモオーラ大放出にたえられない。
あと志水先生は作風がまともなわりに、ヤクザ風の男に無理やり奪われてエッチとか、着物でエッチとか、お風呂でエッチとか、激しいコスプレでエッチとか、なんか衣装とシチュエーションに対するこだわりが強くて、それがあまりにボーイズラブ的王道スタイルで、私のようなひねくれ者がなぜだかストレートに萌えられない。どうしてなんだ。オレももう年か。

絵柄に関しては、最近かなり安定感が出てきて、特に受たんの表情は清潔な雰囲気に描かれていて、とてもよいと思う。全身を描くと絵柄が急激に不安定な印象になるのは気になるところ。カップリングは、うーん。どーーーだろう。ツボ……というカップリングはないかなぁ。3巻が一番アダルティーボーイズラブしてるので、玄間×氷見が一番好きかな。って結局王道が好きなんじゃん。>私
もう、自分で自分がよくわからないっす。
それにしても、結構描写がキツイんですが、ディアプラスでここまで描いていいんだねーーー。新書館も変わったな。これなら門地かおりてんてーものびのびやっていけそうだな、と安心している私がいました。