『エレベーター』【完全版】/芳崎せいむ

芳崎せいむさんの作品って、私初めて読みました〜。なかなか良かったです。こういう風に、徐々に関係が深まっていくボーイズラブって無条件に好感が持てる気がするんですよね。いや、この場合も始まりはかなり唐突なんですけど……。攻、いきなり「結婚しよう」とか「一緒に暮らそう」とか言うし。でも、基本的にこの攻って無理強いはしない主義じゃないですか。それがいいと思うんですよ。ボーイズラブの世界って、「攻は無理強いしてナンボ」みたいなところあるじゃないですか。確かに私も強引グマイウェイな攻に胸Kyunしてしまうこともあるけど、長期戦でのぞむ策士系の攻って実は一番恐ろしいと思うんですよね。

前書きの部分で、芳崎先生が「閉じられた空間」の魅力について語られていますが、確かにエレベーターってちょっと素敵。あの微妙に気まずい感じがたまらない。苦手な人と乗り合わせると、どきどきしますよね。たぶん恋も生まれやすいんだと思う。おもに男同士の。