『タイトロープ・ダンサー』STAGE.3/久能千明

お話的にはすんごく面白かったけど、今巻はBL度が低かったので★は3つで。これから私のことは「ボーイズラブの鬼」と呼んでください。てゆーか続きが読みたい!だ、誰か続きをォ〜〜〜!!続きを読ませてくで〜〜〜!!
あとがきの久能先生のテンションが激しくイッてしまっているので驚きました。いや、久能先生は作風の割りにあとがきのノリが常に異常にくだけている方だとは思うのですが、今回はくだけているのではなく、くだけちったものをかき集めて書いておられる感じでした。一般的に「私生活が非現実的な状況にあると作風が過剰に精神的になる」ような気がしているのですが、久能先生もこのときそういう感じでいらしたのでしょうか。ガネーシャの台詞のひとつひとつに妙に含蓄が……。あ、今天から「穿ちすぎだ、託生」(by.ギイ)という声が聞こえた気がします。ごめんなさい……。>ギイ
一部の台詞や展開は精神的でしたが、その他はかなりハードな内容。こういうの好き〜。もっとも、これ以上複雑な国際紛争に発展されたらもうついていけないと思うけど。「人と人との関わり合い」がテーマだとのことですが、私にはカイたんとサーシャのふたりの組み合わせが一番興味深かったです。受×受。もっとも非生産的な組み合わせ。サーシャ痛々しい……。基本的にカイたんは強気キャラですが、サーシャには異常に遠慮して大人しい態度で接していますね。なぜだろう。罪悪感? ともかくこのふたりのやり取り全般興味深い。

この調子でゆくと、次の巻でもとても決着がつかなそう。読者のなかには、このシリーズが好きだからこそ早くエンドマークをつけてほしい人もいるのでしょうけれど、私は好きなものはずーーーっと読み続けていたいタイプなので、このままグイン・サーガばりに続いてほしいです。……と思ったのですが、いま小説の索引ページを見てみたら何だかすごいことになってしまっている……。すっかり久能てんてーファンサイトみたいになってしまっている! これで11冊か……うーん。いやー他の作家さんも充実させたいとは思っているのですが、小説家についてはなかなか冒険できません。久能先生ラブ。