『恋花は微熱に濡れる』/崎谷はるひ

恋花は微熱に濡れる (ダリア文庫)

恋花は微熱に濡れる (ダリア文庫)

タイトル何て読むんでしょうね?れんか?こいばな?こいばなって言うとサイコロ転がしたくなりますね。小堺一機ってちょっと受っぽい名前だな。
これがねーなーーんかいまいちだったんですよ。受たんが病弱で寝付いてばっかなくせに気ばっかり強くて、自ら災いの種を蒔きながら生きているのが鼻についたんでしょうか。その癖、自分じゃその災いを処理できないからねえ。こういう一昔前のヒロインっぽい性格(何もできないくせに行動力だけはある)って苦手です。受でも攻でも身の程をわきまえてる人が好き。それと江戸弁ってのもいまいち萌えにくい。でも奇しくも同時に読んでいた畠中恵の『しゃばけ』に出てくるぼっちゃんはかわいくて大好きなんだよ。あれも江戸弁で病弱で寝てばっかいるんだけど、あのぼっちゃんはかわいい。ぼっちゃんはやるときはやるし、常に一緒にいる手代が最強だから何をしでかしても安心感があるんだよな。そういえばこの小説はあんまり攻と一緒にいた記憶がないかも。寂しい。
あと挿絵がいまいち!これはいまいちすぎる!上手い下手とか好みとかの問題は置いておくとして、すごく気になったのは受のパンツ!これって着物萌えの要素がある作品じゃないですか。だから着物の下から普通のパンツが見えてると超萎えるんですよ。なのに冬乃先生ってぱ一度ならず二度までも着物の下のパンツを描いてるんですよね。パンツが見えない構図ってもっとあるでしょ?なんでそんなトーンまで貼っちゃうかな〜。国枝彩香先生が『未来の記憶』のあとがきでパンツについて熱く語っていたけど、あれを読んで出直してきていただきたい。パンツは大事!!
と、無駄に手に汗握りつつパンツについて熱く考えてしまった。パンツの重要性に気付かせてくれたということ以外、特にどうということもない作品でした。同級生の二宮×筧(勝手に掛け合わせる)の話の方が面白そう。はるひてんてーに珍しく濡れ場もそこまで盛り上がってなかったなあ。やっぱり受が途中で豹変しないと駄目だ。物足りない。なんだかんだ言ってはるひ流豹変受が癖になりつつある。同時期に出た『しなやかな熱情』のHow many いい顔な受たんに一つくらい顔を分けてもらったらどうでしょう?攻は嫌いなタイプじゃないんだけど、出番が少ないから存在感が薄かった。22歳かよ、この攻。若いな……。