『激愛』collection volume #1、2/藭室晶・高緒拾

同人作品なので、はまぞうはナシ。
冬コミでオリJune界隈をウロついているときに購入した同人誌。『激愛』1〜3をまとめたものが#1、4〜6をまとめたものが#2でいずれも総集編です。
表紙が赤と黒でなんだかきれい。その昔出た奥浩哉の作品集にもこういう赤と黒の表紙の本があったなぁ。
内容は会社組織レベルで愛憎が交錯する超ハードボイルドリーマンラブ。面白かった〜。いや〜普通に面白かったです。早く続きが読みたくて同人誌通販しちゃおうかしらと思ったら、続きはどうやら品切れみたいです……。でも再販の予定があるみたいなのでラッキー。今度は絶対買うぞ〜。

私には「敢えてBL作品の中に男女の絡みを取り入れる作家さんには過剰に信頼を置いてしまう」というクセがある。今回攻の榊と秘書の絡みを見たとき、「キた!」と思った。たとえば新田祐克アニキてんてーなどもそうなんだけど、こーいうBL界では禁忌とされる描写などにも果敢に挑戦する作家さんは無条件に応援したくなる。ま、別にご本人様は特に意識せず描いていらっしゃるのかも知れませんが、読んでいるこちらとしては「おおっ!」と反応してしまう。この作品は受が妻子持ちだったり、部下の女性の受に対するほのかな恋心が描かれていたり、比較的作品の中の「女性度」が高い。比較的ってゆーか普通のBLに比べたら格段に高い。
出てくる女性の種類にもよりますが、女性もきちんと描こうとする作品は好感度が高い。人間を見捨ててない感じがする。

攻の榊の思惑とか過去とか、いろいろ気になる。そんな私は攻スキー。だってこの作者さん、攻キャラが魅力的なんだもん。ご本人様も絶対きっと攻スキーよ。そうに違いない。と私が思ってるとたいてい逆だったりするんだよね……。別にいいんですけど。そもそも、なぜに榊ほどの男が小野寺にこんなに惚れてるのかがわからない。気になって夜も眠れない。



松文館あたりから単行本化されないかなぁ。