『普通の男(ひと)』/榎田尤利

普通の男(ひと) (クリスタル文庫)

普通の男(ひと) (クリスタル文庫)

納豆ご飯が食べたくなってルンルンしながら納豆を念入りに練ったのに、いざ炊飯器を開けてみたら米が炊けていなかった。確かに納豆は好きなのよ。納豆だけ食べたい日もあるのよ。でも今日は納豆ご飯が食べたいのよ!どうしても納豆ご飯が!米がなきゃ納豆ご飯が完成しないのよ!ギブ・ミー・米!!


そんな気分にされた一冊でした。すごく面白かったんだけど、あと30ページ足りないと思うんですよね。ね、足りなくないですか?30ページなんて言わない。あと20ページでいい。いや15ページ、えーーい10ページでどうだ!?とにかくもうちょいその後が見たいのよ。もうちょっとでいいの。あと2時間分でいいの。2人の続きが知りたいの!!これ続編作れるんじゃないかなあ。続編を!是非!!内容的には星4つなんだけど、お預けされたのがどうにもこうにもやりきれないので星1つ減。あまりにやりきれないから缶ビール2本空けちゃったよ。家では1本までしか飲まないというマイ・ルール(BY.花島)があったのに…。


それにしてもエダっちの地に足のついたリーマンもの話は良いですね。キャラ文庫から出ている商店街シリーズも良いし。エダっちの作品にはいつも明確なテーマがあって(この作品は「普通とはなんぞや?」がテーマ)、物語を頑なにそのテーマに沿わせようとするので、作品によってはそこがちょっと鼻つく場合もありますが、リーマンものの場合あまり気にならないです。社会人の描写にリアリティがある分、説得力があるからでしょうか。あとエダっちの文章には癖というか力みのようなものを感じるので、個人的な好みとしてはもっとさらっと書いてほしいです。偉そうですみません。