『プラトニックアニマル』/寿たらこ

プラトニックアニマル (アイスコミックス)

プラトニックアニマル (アイスコミックス)

確かに表題作の受のおっぱいは気になるな、な一冊。
なんか昔の奥浩哉的トーンの使い方ですね。<おっぱい 寿たらこの描く濡れ場は微妙にエロいな。この体格差のせいかしら? 本当にうさぎが狼に喰われてる感じがするんだよな。ドーブツっぽいっていうか。「プラトニックアニマル」が結構すごい話。そしてそのあとに続く「マリちゃんのセックスライフ」のノリはもっとすごい。スゲー、寿たらこ何考えてるんだろう。本当にこの流れでよかったのかな?! マリちゃんは確か、おにいたまへの恋心を持て余して自殺未遂までしていて、義理とはいえ弟に犯されて、命令されて体まで売っていた男の子なのに、「マリちゃんのセックスライフ」では実にあっけらかんとBLしてしまっているんだが、本当にこれでいいんだろうか? という疑問を禁じえないのだが、多分これでいいんだろう。
それにしても絵柄と作風が違い過ぎる。普通もうちょっとこう、書き下ろすにしても前作の雰囲気を考えるものだと思うんだけど、ここまで違うと、なにやらもう天晴れとしかいいようがない。たらこてんてー、すごい。

ミーも「セブン→イレブン」好きです。普通のリーマンものいいね。私は本仁戻の『怪物王子』に収録されていた「バイバイミズハラ」というリーマンものがとても好きで、「いっそ一冊まるまるリーマンものにしてくれよォ」と超思ったのだけど、そのときの感覚にすごく近い。こういう個性強い作家が普通のリーマンものうまいと、マジで実力あるんだなって感じだよね。7時の出会いから恋の始まるヨカンな23時まで、短編として綺麗にまとまっているし。ただ、猛 烈 に 続 き が 読 み た い が な。って感じだけど。

作品に合わせて画風・芸風、変幻自在なたらこてんてーにほのかなLOVE。でもなんとなくお星様は三つにしておきまっする。