『jealousy』（タクミくんシリーズ）/おおや和美

jealousy ―タクミくんシリーズ (あすかコミックCL-DX)

書影が出て良かった（と思ったら出てない。はまぞうでは出るのに！）。だってこの美しさが伝えられるでしょ。はぁ美しい。美しいわ。おおや和美の絵は美しい。かつてよしながふみの『それを言ったらおしまいよ』の帯に「いいオトコ盛りだくさん！！」という煽りが書かれていたが、それはこのシリーズのコミック版にこそ与えられるべき称号だろう。右を向いても左を向いてもいいオトコorかわいこちゃん。しかもほぼ100％男とラブ。こんな素晴らしい世界が他にこの世にあって？（まあ、ボーイズラブ界にはわりといっぱいあるが。）

この世界へ足を踏み入れるきっかけとなった作品なので、読むと甘酸っぱい思いに囚われる。これを読み始めたころはまだ1×歳でちょっとした絡みにもハァハァしていたものだけど、今じゃもう…うう汚れつちまつた悲しみに……。タクミくんシリーズをおおや和美先生が漫画化してくれるなんて良い時代になったものだ。ビリー高橋のコミカライズも悪くはなかったが、いかんせんおおやてんてーと比べるとね…。相変わらずギイはかっこいい。かっこギイ。ギイギイ。三洲もかっこいい。あれで受ってのがたまらん。コミカライズも最初の頃は小説よりも詰め込める情報量が少ない分、話の流れがぎこちない部分もあったが、最近ではかなりこなれてきていて読んでいてほとんど違和感がない。

これはぶっちゃけ評価なんてできない。だっておおや和美先生の作画が神過ぎるから。そしてこの作品は私の青春だから。ごとうしのぶ先生が吹かせてくれた春風のおかげ（せい？）で、私はやおいという常春世界の住人になることができたから。★5つどころか流れ星を1ダース（＠W○nk）進呈したい気分。タクミくんがどんどんマスコット化しているのが気になるところだが、ごとう先生に異論がないなら別にいいです。

（どうでもいいが『それを言ったらおしまいよ』の帯の文句はさっき見返すまで「いいオトコてんこ盛り！」という文句でマイ脳内にインプットされていた。てんこ盛りて…。）