『Missing you』/うえだ真由

Missing You (ミッシング・ユー) (ディアプラス文庫)

Missing You (ミッシング・ユー) (ディアプラス文庫)

受の名前がスゴすぎる。「優奈(ゆうな)」て。どんだけBL名前。うえだ先生の受って、みんな女の子みたいな名前なんですよね。今読んでいるルチル文庫は「千波(ちなみ)」だし、その前に読んだディアプラス文庫は「里央(りお)」だし。あからさまに女性的な名前は正直、なえるけれど、うえだ先生の場合は途中であんまり気にならなくなる。なんでかっていうと、うえだ真由先生の描く攻がみんな、ナチュラルに受のことを「彼女」のように大事にするから。うまくいえませんが、それが決して嫌な感じじゃないんです。その自然な「彼氏感」が萌えポイントであるとすら思う。でも、もーちょい男性同士ならではの、対等な雰囲気があってもいいとは思うのですが。

この作品の受たんは子どものころに負ったケガのせいで、脚が少し不自由なのです。ケガや病気の類は感動を生むための便利なアイテム化することが往々にしてあって、個人的にはあまり得意な設定ではないのですが、切ない感は存分に味わえたので結果オーライです。

不器用系のセレブ攻が葛藤するさまは最高ですね。この攻はプラス「保護者」的役割もあるので尚更萌えました。やおいの快楽は苦悩・葛藤にあると思う。いい攻でした。