『透過性恋愛装置』/かわい有美子

透過性恋愛装置 (CROSS NOVELS)

透過性恋愛装置 (CROSS NOVELS)

★3.8かな…。★4かも。よくわかんないや。


なんとなく、評判の作品は読んでおかないと気がすまない(と言いつつ話題の新作、評判の旧作、ことごとく読み逃しているわたしですが)。というわけで『ドアをノックするのは誰?』に続きまして、皆様の2007年ベストBLランキング上位にINしていたこの作品も購入してみました。※参考ブログさま:『貴腐人の館』さん*1、『萌えプレ』さん*2

かわい有美子先生の作品は、改名なさってから初めて読んだかも。『いのせんと・わ〜るど』以来!?あの頃私はイシハーラ先生に激ハマりしていて、リアルJKだったような気がする…。それにしても謎なタイトルセンスだ…<『〜わ〜るど』

いのせんと・わーるど (講談社X文庫―ホワイトハート)

いのせんと・わーるど (講談社X文庫―ホワイトハート)



こんないらいらする受が出てくるBLは久しぶりに読んだ。でもね、それが、木原音瀬の小説に出てくるキャラみたいな、根性のすわった性格の悪さじゃないんですよ。性根が悪いって感じじゃないんですよね。だから後半、手の平かえしたようにピュアな乙女っ子になってもさほど違和感はなかった。この受、性格の悪さというより社会人としての常識のなさのほうが問題だった気がする。性格が悪いというより、ただ浅はかだった、という感じ。

攻はそりゃあもう優しくて、紳士的で、意地悪で、好きにならずにいられない素敵なおじさんだと思うんですけど、なんていうか、濡れ場にさしかかって「えええええええーーーー(人志松本)」の連続でした。牧田さん、そんなキャラ?!そんなキャラなの、ねえ!!別にいいんだけどさぁ。これもある意味、豹変攻ですね。豹変攻大好きなので楽しかったです。

個人的に受キャラのお友達、滝乃さんのお話のほうを読んでみたいと思いました。絶版なんですね。地道に探そうと思います。


話は変わりまして、大変失礼なんですが、私、クロスノベルズ(他にもゲンキノベルズやショコラノベルズ)ってなんとなく信用していないんですよね。誤字脱字レベルではなくて、原稿に推敲の余地があるように感じることがしばしばあるんです。かわい先生の文章でも一文の中で同じ単語が繰り返されているところがあってとても気になりました。あと、この方の文章の特徴に、「会話文を中途半端に地の文で処理する」という点があると思うのですが、これがどうも納得いかない。表現の形式として自由すぎる。気がする。偉そうですみません…。


ともあれ、豹変攻よかったです。BLを読んでいると「えええええええーーーー(人志松本)」なことがたくさんあって楽しいですね。