『はつ恋ものがたり』/深井結己

はつ恋ものがたり (花音コミックス)

はつ恋ものがたり (花音コミックス)

普通に面白かった。今年出たシリアス路線の『その唇に夜の露 (花音コミックス)』よりずっと好きかも。やっぱり深井先生の作風は、微妙なシリアス路線より、こーいう突き抜けた明るい話が合うような気がするYO。なぜかというと、絵が比較的白っぽくてスカスカしてるから。よほどセンスがない限り、ある程度の描き込みがないとシリアスな空気って出しにくいと思うんですよね。昔読んだ内田春菊のホラーものも、ちょっとビミョーだと思ったもん。なぜなら画面が白いから。スコーンと明るい感じがしちゃうんですよね。


熊系の保険医×おカタい数学教師のお話で、攻の風貌が大変好みでした。私はこういうワイルドな感じの年下攻が大好きなのです。受キャラは意外に順応性がありましたね。もっと頑なかなと思ったけど、早期に攻の存在を受け入れてました。描き下ろし後日談も面白かったです。この攻、幸せものですね。


なんか「深井先生といえば脛毛」くらいの勢いで脛に注目してしまうんですけど、本作もカラー口絵で攻の脛毛をきちんと描きこんでいる点に大変好感を覚えました。カラーで脛毛を描くBL漫画家ってあんまりいない気がするけど…そんなことないですかね。