『水曜日の悪夢』/夜光花

水曜日の悪夢 (ガッシュ文庫)

水曜日の悪夢 (ガッシュ文庫)

美人バイオリン講師(28歳)が、赴任先の高校でダイヤモンドの原石とも言うべき才能溢れるるイケメン年下攻を受け持つことになる。志半ばにしてバイオリニストの夢を閉ざされた過去を持つ受たんは、イケメン年下攻にかつての自分を夢を重ね合わせ、イケメン年下攻の才能を花開かせることに夢中になる。しかしながら、イケメン年下攻の演奏は、技術は完璧ながらも、感情表現はからっきしダメ。歯がゆく思う受たんに、次第に明らかになるイケメン年下攻の複雑な家庭事情。そんなある日、受たんの身に起こった信じられない出来事とは――!?

みたいな感じのミステリアス調なBLでした。初読み作家さんだったのですが、はっきり言って年下攻買い&挿絵買いです。一番の読みどころは、受たんが自らイケメン年下攻の恋愛対象になることで、彼の演奏に豊かな「感情」を引き出そうと試み、まんまとそれが成功する点ですかね。その罪悪感と葛藤する様が萌えでござった。あと、イケメン年下攻の直情っぷり、純粋さが痛いところがよく伝わってきて良かった。

夜光花さんってファーストネームのみのペンネームだと思っていたけど、違うんですね。「やこう はな」さんっておっしゃるんですね。「やみか」さんと読むのかと思ってました。今後、また読みたいかどうかはよくわからない作家さんだと思いました。聞くに、作品はすべて(ほとんど?)がミステリー調だというので。