『チョコレートのように』/ひちわゆか

ひちわゆか先生の濡れ場って、なんでこんなに胸ばっか攻めてるんでしょうか。不思議。この作家さんのオリジナリティですよね。あと、BL作家らしくない、あけすけな表現を使うことが多いと思う。「今朝もここにハメてきたのか」とか。ふつーあんまり「ハメる」って言わないですよね。あとこの間読んだ年下攻ものなら「何本ここに咥えたの」とか言うし。ふつー「何人」て言うと思うんですよね。いやー。不思議ー。この小説の攻も「一回」じゃなくて「一発」って言うし。

でも面白かった。特にわたしが好きなのが、この攻の人が根っからのビンボー人体質なところ。東京タワー見て喜んじゃうところとか、あと、大人になって嬉しかったことについて話していたときの、受に対する共感コメント。独特のユーモアがある。こーいう表現は、榎田尤利さんあたりがやると、若干あざとさを感じてしまうけど、ひちわ先生のセンスはしっくりなじむわたしなのでした。だからといって、榎田先生がきらいなわけじゃないし、むしろ好きなのですが。