『タイトロープ ダンサー』STAGE.2/久能千明

こ、こここの表紙萌えですよね。三四郎がカイたんのバイザーをかけているわけですよ。本文中にもそのシーンが出てくるのですが、これをカバーイラストにもってきた沖先生のセンスが素晴らしいと思うのです。もう感想書かなくてもこの書影が出せただけでも満足な勢いなのですけど、一応これまですべての巻の感想(とも言えないような殴り書きですが)を書いてきているので、これについても一応少し触れておきます。
ほおおおお。こういう展開になるとはねえええ。『ペルソナ ノングラータ』の流れからいって、黒幇のなかでも女性が活躍する展開になるのかな〜と予想していたのですが、久能先生は親父好きなのでしょうね。屈強そうな男性ばかり登場しています。主役ふたりの描写よりもむしろ筆がのっているように思えたのですが、気のせいでしょうか。新しく出てきたバサラがけっこー好き。名前つながりですが、少女漫画の『BASARA』を彷彿とさせるようなシーンもありました。ゴロツキどもの中に主人公たちが投げ入れられてしまう、網走編のよーな感じ。屈しないカイたんがいいと思います。


ラストのふたりのシーンも良かったな。何ものにも縛られない自然体が魅力の三四郎ですが、あまりにも物事に執着しないその性質にどことなく寂しさを覚えていたので、三四郎にもこういう人間らしいところがあるんだな〜と思えたら何だか安心しました。ここのところの沖先生の挿絵も良かった!!
やっぱりこのふたりはいいコンビですね。続刊に期待。現時点では残すところあと一冊だわー。きっとハードな展開になることでしょう。