『映画館で逢いましょう』上下巻/鳩村衣杏

映画館で逢いましょう (シャレード文庫)

映画館で逢いましょう (シャレード文庫)

映画館で逢いましょう 2 (シャレード文庫)

映画館で逢いましょう 2 (シャレード文庫)

山田ユギの挿絵目当てで買った2冊。攻の神尾さんのスーツ姿かっこいい〜〜〜。ユギたん全盛期でおじゃるな。ハァハァ。

本作は根本的な設定に疑問を禁じえなくて全くのめりこめなかった。その設定とは何かっていうと、主人公の受が映画のエンドロールを見るとかならず泣いてしまう癖がある、というもの。で彼は映画の配給会社に転職するんだけど、「この癖がバレたらどうしようっ…!」って激しく気にするんです。けど、それってそんなに悩むほどのことかァー? 別に涙するくらい、しばらくしたら回復するんだから問題ないじゃん。よくわかんない設定だなぁ。と思って理解できなかった。けどお仕事関係の描写はよく取材して書かれている感じがして非常に好感が持てました。
あと最後に納得行かなかったのは、作者のあとがきで「これからも小説の神様が降りてきてくれますように」と書いていたこと。こう書いている時点で「そんな神様が降りてきているほどの作品か???」と再び疑問を禁じえない状態に…。というわけで、読後すっきりしない感じが残ってしまった。BL読んだときくらい、スカッと爽快な気持ちを味わいたいものだ。この灰色の日常生活における、唯一の癒しなのだから。