『普通の男』/榎田尤利
- 作者: 榎田尤利,宮本佳野
- 出版社/メーカー: 光風社出版
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 文庫
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その理由ははっきりしている。自分がこの作品の受と似たような仕事をして毎日ヒーヒー言わされているからである。BLは自分にとって完全に現実逃避、癒しのために読むものであるから、とにかく読んでいる間は現実を忘れたい。だから、この作品で営業がどうの書店の流通がどうの企画会議がどうのDTPがどうのデザイナーがどうのとか言われると、「もうやめてーーー!」という気になってしまった。あーあ。良質のBLを読めない体質になってしまうなんて…。はぁ。
あとひとつ、非常に気になった点があった。「いまどきDTPもこなせない編集者なんて…」というような記述があったように記憶しているのだが、それはどうか。確かに、時間とつねに闘っているような雑誌などの編集部では、文字の流し込みを自分でやっちゃってる人もいるみたいだけれど、ふつう、編集とDTPは分業してしかるべきものだと思います。じゃないと、確実に誌面デザインのクオリティが落ちるような気がします。なかには全部自分でやっちゃうスーパーマンみたいな人もいるらしいです。あと、最終的に編集者になりたくて、その下積みとしてDTPデザイナーになる人もいる。確かにDTP関係の知識は編集者にとって必須といえますが、別に自分自身でPCいじってどうこうこなせなくっても、いいと思うんだけどなぁ。この作品で言っていることはそういうことじゃないのかなぁ。うろ覚えなので、記憶が間違っていたら申し訳ありません。榎田先生って確か前は出版関係のお仕事されたんでしたっけ。じゃぁ私の認識のほうが間違っている可能性が高いなぁ…。ていうかこういう突っ込みは野暮ですか?
そんなこんなで判定不能でした。