『クリスタル・クラウン』上・下巻/久能千明

ぬおーーーーこれ良かった!今までで一番萌えた!いちモエ!いちスキ!
ぶっちゃけ今までアタイは寂しかった。だってカイたんが三四郎でいっぱいいっぱいになっているのに比べて、三四郎ってばいつでも飄々としていてカイへの態度にも余裕があるように見えたんだもの。攻が受に必死になってくれないといまいち萌えないんだよな〜。ボーイズラブを読む時、自分は受に感情移入をして読むタイプだと思っていたんだけど、萌え移入に関しては攻にしているのかもしれない。普段は受に感情移入をして胸きゅん気分を味わっていながら、ここぞという時は攻視点になって受たんの一挙一動に萌えている気がするのよ。うわーなんて都合のいい女なんだ!でも乙女ってわがままだからさ、いいとこどりしたいのよ。

今回は三四郎に全然余裕がなくて、カイたんを遠ざけつつも我慢できずに物陰に引っ張り込んじゃうシーンがすごく良かった。と・ときめく〜。このシーン最高!こういう衝動的な行動って、不意打ちのドキドキ感とあいまってものすごくときめく。衝動的な行動はやっぱり基本的には攻からしていただきたい。三四郎には「飢え」とか「渇望」とかそういう切羽詰った感情がいまいちなくて不満だったんだけど、今回の三四郎は自分の中の闇に怯えつつも、カイたんに飢えている感じがして萌えた。つーか燃えた。

とにかく三四郎がやっとこさ本気でカイたんのことを考えてくれて私は嬉しいのです。この調子でこれからはもうちょっと考える習慣を付けて欲しい。欲しいけど、なんか最後の方で吹っ切れてたからまた元の三四郎に戻ってしまう気がしなくもない。あの人たち、どうなっちゃうの??あとなんで三四郎って嫉妬しないんだろう。攻のくせに(偏見)。「嫉妬でもしてくれたら楽なのに」みたいな台詞がどっかにあったけど、ほんっとそう思うよ!ただそこで嫉妬しちゃったら三四郎じゃないんだろうなあ。「ルナンであるカイに執着しない」というのが三四郎と他の人間を分けている最大の違いなんだろうし。アンビバレンツだなあ。

あ、でも最後の「俺以外の奴を選んだら、そいつごと二つに重ねてぶった斬るぞ」は嫉妬だったのかしら?この台詞、萌えた。その後の「待たせたな」「遅い」というやりとりも超良かった。ここで「遅い」と言ってしまうカイたんがあまりにもらしくて(泣)カイたんってどうしてこうなの?でも正しいと思う。そんなカイたんが好きだよ。というわけで次巻に期待膨らむ2冊でした。

電車で立って本を読む時は、腕が痺れないようにバッグを何回か持ち替えるようにしているのですが、今日はあまりにこの本に夢中になり過ぎて持ち替える余裕がなく、電車を降りる頃にはすっかり腕が痺れてしまった。この痺れが一時間くらい抜けなくて、女の子を一晩中腕枕したらこんな風になるんだろうなーと思っていたら、突然「腕枕はする方もされる方も楽じゃないのに」というフレーズがぱっと浮かんできたんだけど、このフレーズ一体どこで見たんだろう?わりと最近見た気がする。しかも男が男に言ってた気がする。一体どこのボーイズラブ?心当たりがありすぎて絞れません……。